資産構造の分析
2023年5月31日時点で、Nikeの総資産は375億ドルで、そのうち流動資産は252億ドル、有形固定資産(純額)は約51億ドル、オペレーティングリース使用権資産(純額)は29億ドルでした。
流動資産の中で、現金及び現金同等物は74億ドル、短期投資は32億ドルでした。
Nikeは現金及び現金同等物や短期投資など、非常に多くの現金を保有していることが明らかです。
流動性と支払能力
2023年5月31日時点で、流動負債は約92.6億ドルでした。
2023年度の流動比率は約272%でした。
2023年5月31日時点で、総負債は約235億ドルでした。
2023年度の負債比率は約62.7%でした。
総流動資産(252億ドル)が総負債(235億ドル)を上回っていることがわかります。
Nikeの流動性は非常に強く、負債も適度です。
収益性の分析
Nikeの収益は、2023年度が512億ドル、2022年度が467億ドル、2021年度が445億ドルでした。
純利益は、2023年度が50.7億ドル、2022年度が60.5億ドル、2021年度が57.3億ドルでした。
純利益率は、2023年度が9.9%、2022年度が13%、2021年度が12.9%でした。
2023年度と2022年度の株主資本合計はそれぞれ140億ドル、153億ドルでした。
株主資本利益率(ROE)は、2023年度が36.2%、2022年度が39.5%でした。
キャッシュフローの分析
営業活動によるキャッシュフローは、2023年度が58.4億ドル、2022年度が51.9億ドル、2021年度が66.6億ドルでした。
株式報酬は、2023年度が7.55億ドル、2022年度が6.38億ドル、2021年度が6.11億ドルでした。
株式報酬の額は、営業活動によるキャッシュフローの約1/10を占めています。
有形固定資産への投資は、2023年度が9.69億ドル、2022年度が7.58億ドル、2021年度が6.95億ドルでした。
株式報酬と有形固定資産への投資という2つの要因が、企業の評価を引き下げています。
普通株式の買い戻しは、2023年度が54.8億ドル、2022年度が40億ドル、2021年度が6.08億ドルでした。
配当金は、2023年度が20億ドル、2022年度が18.4億ドル、2021年度が16.4億ドルでした。
普通株式の買い戻しと配当金の総額が株主に還元される資本です。
過去3年間で、株主に還元された資本は平均で年間約51.89億ドルでした。
株式報酬が普通株式の買い戻しによって相殺されることを考慮すると、株主への還元資本は年間約45億ドルと見積もられます。
2024年2月29日終了四半期におけるNikeの業績
2024年2月29日終了9ヶ月間の収益は387.6億ドルで、2023年2月28日終了9ヶ月間の収益は384億ドルでした。
2024年2月29日終了9ヶ月間の純利益は42億ドルで、2023年2月28日終了9ヶ月間の純利益は40億ドルでした。
2024年2月29日終了9ヶ月間の営業活動によるキャッシュフローは48億ドルで、2023年2月28日終了9ヶ月間のキャッシュフローは36億ドルでした。
結論
保守的な原則に基づいて、Nikeの妥当な評価額は約800億ドルと見積もりますが、同社の時価総額は1,097.3億ドルで、1株あたり72.70ドルに相当します。
免責事項: 本内容は参考情報であり、投資アドバイスを構成するものではありません。
導入
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